2003年08月16日:ダグラム&ボトムズ ナイト

2003年08月16日 池袋 新文芸坐にて開催された「ダグラム&ボトムズ ナイト」に行ってきました。
8/22に発売される「ドキュメント太陽の牙ダグラム」DVDの発売記念イベントとして
の上映と共に、高橋監督と作監チーフの塩山さんのトークショーが行われました。

22:45開場という事で、当初22:30頃 池袋に到着できるよう20:07のりょうもう号の切符を買ったのですが、東京方面は大雨によるダイヤの遅れが発生しているとの事で急遽 1本繰り上げ19:02発の電車で東京に向かいました。
池袋までは、 北千住 −(常磐線)→ 日暮里 −(山手線)→ 池袋 と乗り継いだのですが、常磐線が雨のため15分程度遅れた他は何事も無く池袋に到着。21:30すぎには新文芸坐に入ることが出来ました。

前売り券を買うことが出来なかったので、当日券(\2,200-)を受付で購入(整理番号 No.213)。
客席数266席に対して百数十人は来ていたようでした。
司会の進行により当時の色々な話を披露 「最初はグー。じゃんけんポン!」
プレゼントは高橋監督、塩山さんと交互にじゃんけんをして勝った人たちに配られました。
1、サイン色紙(7枚)
塩山さんが昨日急遽描いたというイラスト付き
2、装甲騎兵ボトムズの小説(3冊)
高橋監督と塩山さんのサイン入り
3、DVD販売促進用ポスター


  高橋監督は、サンライズで監督として作品をいくつも手がけていますが、「ゼロテスター」や「サイボーグ009」の監督をしていた頃はアニメをやめようと思っていたそうです。「太陽の牙ダグラム」で初めてアニメの面白さを知ったと話していました。
 また、塩山さんとはダグラムで初めて仕事をして以来 今日まで20年以上の付き合いになるそうですが、塩山さんは 高橋監督曰く「むずかしい人」だそうです。最近でこそ「むずかしい」ところを 意識して突っつく事が有るそうですが、付き合い始めた頃は そういった部分は意識して回避していたそうです。
塩山さん自身も熊本弁で○○(←忘れてしまいました)と表現されて そういった面が有る事を認められると共に、最近は腹を割って話せるようになったと 高橋監督と同じような事を言っていました。

 ダグラムの監督は当初 神田武幸さん(故人)と高橋さんの二人がクレジットされ、後半は神田さんのみが監督となっていますが、「当初からストーリー的な部分は高橋さん・絵的な部分は神田さん」と役割を分担していたそうです。作品を通して監督をしていたのは神田さんの方ですが、ダグラムというと高橋さんが出てくるのは 「神田さんが あまり表に出ることを好まなかったからではないか」との事でした。高橋さん自身は トークショーの冒頭でも話されていましたが、「あちこちに出向いて ひたすら喋っていた」そうです。
 塩山さんも 今回 作品を見直したところ、「色々なところで 神ちゃん(神田さん)の顔が浮かんだ」と言っていました。映画にあこがれた世代の人なので、絵作りの中に(神田さんの)色が出ているようです。(高橋さんは文章の中に匂いをつける?)

 一方、塩山さんもキャラクターデザインを吉川惣治さんから引き継いでいるのですが、引き受けた当初は「キャラクターを好きにいじって良い」と言われていたが ダグラムのキャラクターは吉川さんが頭の中で考え出したものなので、絵描きが いじると雰囲気が壊れてしまうそうです。製作中は無我夢中で悩んでいる間は無かったそうですが、以前何かの記事の中で「自信を無くした」ような事が書かれていた記憶があります。


 よく知られているように ダグラムは当初1年(53話)の予定で製作していたのですが、おもちゃが売れた事で1年半に延長されています。これによって追加した話というのは特に無かったそうですが、あらかじめ延長が判った事でボナールグランプリの話などを突っ込んで描けたようです。
 また、ある人(山浦さん?)の要望で太陽の牙のメンバーを一人殺す事になり 影の薄かったフェスタが死ぬ事になるのですが、殺してからフェスタの存在感に気づき ほとんど同じ顔をしたジョルジュ(当初は名前をチェスタにしようと考えていたらしい)を加える事にしたそうです。その話の中で(009をやっていた頃)故石森先生は そんなんで良いのかと思うほど いとも簡単にキャラクターを生き返らせていたが、真似できないので自分なりの方法でやったと言っていました。



 プレゼントの抽選を含めて1時間ほどのトークでしたが、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
 最後の 質疑応答では、「アニメの中に政治を取込むにあたって、モデルにしたものは有るのか?」という質問がありましたが、
そうです。
 かくしてアニメ史上稀に見る 政治を題材にした作品が出来上がったのですが、今回のイベントに参加した人は ほとんどがリアルタイムでダグラムを見ていた人でした(あまり再放送はされていないから当然か(^^; )。

 今回のイベントでもダグラムは高橋監督が手がけた作品の中で「唯一 続編を作りたい作品」との話をされていました。ぜひとも新作を作って欲しいものです。